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  「何か」を残すための備忘録ブログ
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 霊峰、富士山麓を雄大に仰ぎ、幽玄な稜線を顕明に視認できる土地柄。富士といえば、読んでごとく武士に富む。天に最も近い聖域において、不老不死の薬を焼滅させようとした帝が率いた武士に名を由来するのは、竹取物語にて周知。
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 pです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 富士には、雲が棚引くくらいが趣がある。

 静岡県の東部、東京から2時間程の距離にある御殿場は、箱根へのアクセスも悪くはない。箱根に向かったわけではないが、大井川には一度行ってみたい。
  御殿場といえば、国内最大級のチェルシープレミアムアウトレットがある。インポートやプレステージブランドが軒を連ねる。三箇日が終わったころ、訪れた。筆の進まないブランドマネジメント論を書いている身、従来からの垂涎の的。

 初めに向かったのは、ベネト地方と、工房という意味のイタリア語「ボッテーガ」を名に持つボッテガ・ベネタ。年末に帰省した折、ここの黒のリュックを使った。母に見せたところ欲しそうにしていたので探す。けれどもリュックタイプはなかった。
 Dior氏の死後、21歳という弱冠で一大メゾンを率いたイヴサンローランが一寸好きなので、立ち寄る。この日もYSLのグレーのシャツを着ていき、黒の無地のシャツを探すも品切れらしい。対応してくれた店員は、皮肉にもそのシャツを着ていた。
 グッチにも立ち入るが、私はグッチに関してはあまり知識がない。「高級ブランド戦争ーヴィトンとグッチの華麗なる戦いー」という本を論文の参考として買ったが、まだ読めていない。グッチ一族の内紛と殺人事件に触れたことはあるが、詳細は今後に記す。「原価より、価格の高さに価値がある」という観念は見事である。
 日本を代表する4人のデザイナーという記事をどこかで見たが、イッセイミヤケにも同じシャツを探しにいく。白無地だがデザインに味があるシャツを一着、古着屋で買った事があるが、それと全く同じものが売っていたのでプロパーをチェック。安い。
 当然、Y'sにも行く。店の25%はY-3で、ドレスやスカート、ワンピースがモードでかっこいい。ワイドパンツやベルボトムが好きなのであります。
 ともすればジャンポールゴルチエ(JPG)を取り扱うヴィアバスストップ。以前下北沢の古着屋で試着して以来1本は欲しいと思っていたが、細見のパンツしかないようであった。マックイーンはセカンドラインも一緒においてある。
 今JPGはエビアンとコラボしており、それはコンビニでも発売されている。ブランドが限りなく陳腐になるので即刻廃版、商品回収を望む。
 ジルサンダーはアウトレットの中でも特に高価格なイメージを持った。
 マルタン・マルジェラは、アウトレットの中でも最もEMD、VMD(environmental merchandising、visual merchandising)に長けていた。プレタポルテである以上映り映えしないといえば悪く聞こえるが、まず店外からは什器しか見えずレジスターのパソコンが見えないように設定されている。入口を入って正面にすぐ壁があり、コレクションのポスターが貼られ、靴やトップスが無造作に置かれている。ポスターに写るモデルは、さらに黒色のマジックでサングラス風に描き加えられている。貧困風である。マルジェラの店舗面積は小さいので、奥まった所にカウンターを隠すことができない。その壁の裏側にカウンターがレイアウトされており、ストリートのサイドに軒を連ねるアウトレットの構造上、実にうまく出来ている。マルジェラのショップは「角部屋」であった。
 コーチ(COACH)は、ブランドの価格ニッチで急成長を遂げている若い企業である。一般に高級バック(サイズにおいては割愛)の平均を考えるとき、百貨店では2~3万円、ルイ・ヴィトンやグッチなどのプレステージブランドとなると8万円台よりからである。その隙間(ニッチ)を狙い5万円のバックを発売したのがコーチである。百貨店では物足りない、プレステージブランドほど高価格ではなくてもよいという潜在需要を見事に掴み、2006年ブランド単体売上規模3位にまで一気に駆け上がった。4位はグッチ、2位はエルメス(このときデザイナーはJPG、04年まではマルジェラ)であり、1位はもちろんルイ・ヴィトン。その規模1596億円は順に3.0倍、2.9倍、2.6倍の差である。データソースは小島ファッションマーケティングである。ここのサービスもまた質の高いブランドである。しかし個人でマーケティングデータを利用するのは年会費別の入会金20万の段階で、すでに無理である。
 全てのブランドが異種類同価格のバックを売り、それらの価格にブランド別の分散がないという至極単純な市場モデルを前提として、売上規模の差を考えると、グッチのバックが1つ売れるときルイ・ヴィトンのバックは3つ売れるということになる。馬鹿げているほど単純なモデルであるが、これに分散を加えて考えた3倍という絶対的な差は、実に興味深いのはお解りであろう。
 コーチが渋谷にオープンしたときのメディア戦略は大々的なものであった。駅前の大型ヴィジョンを10枚、ビルボードを2枚、ストリートフラッグが268枚、そしてラッピングバス(宣伝カー)と、渋谷がコーチ一色に染まった。売上成長も最も伸び率が高く、急成長注目のブランドである。
 話を戻してコーチのアウトレットは、混雑していた。バックや財布は三万円で間に合う。プレミアムアウトレットということで、50%オフはよく見受けられた。コーチで買い物をした人の多さは、ショップの紙袋を持ち闊歩する人々が否応に視界に入ってくるほどであった。
 CA4LA、ビームス、アローズ、シップス、ジャーナルスタンダード、ポールスミスも店内は混み合っていた。
 ツモリチサトの店頭ウィンドウにある3対のトルソーが、最高に可愛いものであった。デニム、襟がフリルのトップス、黒のジャケット。
 藤巻氏が派遣されたというバーニーズに、初めて入った。知っているブランドはせいぜいジョンガリアーノで、ニュースペーパーシャツはサイズが品切れであった。
 MeLeZe(メレーズ)というショップは伊勢丹のリスタイルのようなEMD。フェンディや、ロエベ、Dior、ジバンシィ、マークジェイコブスなどLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー。50ものブランド企業を傘下に収めるコングロマリット)のアウトレット品があった。 ルイ・ヴィトンはアウトレットどころかセールもしない。そのブランドマネジメントはグループ全体がそうであるものだと思っていたので、驚きであった。ジレンマに襲われながらも、やはり物色。性。靴やジャケットは50%オフ。それでもシャツ等のトップスは¥25000~。そう何着もは買えない。ジャケットの最安は、変価前で22万でありました。
 バナナリパブリックのボトムスのワイズアベレージは一様に太い。加えて、70%オフなど、安いものであったがプロパーサイズは売り切れでありました。

 店員の対応は、正直不満がないと言えば嘘になるものでした。
 人が多い。極めて雑多。年齢層も想定以上に高めでありました。
 ただシーズンのラグはあるといえども、満足できるものでもあります。
 ショップを渡り歩くのも好きであるうえ、回転率も見てみたいので月に1回は行きたいところ。

 富士の裾野、御殿場。士に富む場所であります。
 
                             再拝

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